株主優待銘柄というリスクを考える。

■株主優待銘柄というリスクを考える

突然ですが、ある日いきなり国内の数多の企業で実施されている
株主優待制度が一気に廃止されたらどうなるでしょうか。

株主優待制度の廃止の理由は、以下の様なものが想定されます。
・外国人株主だらけになり、公平な利益配分の観点から廃止された
・配当課税が更に増額になり、優待にも課税の矛先が向かった
・国際会計基準みたいなもの?にそぐわなくなった
・何らかのイベントを契機に株をやらない人から不満の声が高まった

まぁ、考えれば他にも色々あるでしょう。
筆頭に挙げた外国人の件は前々から言われていることですね。

そして、こんなことが実際に行われたらどうなるでしょうか。

コロワイドやアトムは恐らく数分の1以下に叩き売られ、
ワイズテーブル辺りも非常に危ないと言えます。
その他の優待で値持ちしているようなSFJ、小僧寿し、オリコン、
日本マクドナルド等・・・銘柄には枚挙に暇がありません。

何に投資するかは全くを以って人様の自由なのですが、
投資対象を株主優待銘柄に限定される方を間々見掛けますが、
かようなリスクを含めてどう考えておられるのかということです。

正直わが国から株主優待が一斉に消えるなんてことは考えにくく
個別銘柄の廃止リスクを覚悟するくらいでいいと思うのですが、
優待銘柄にしか投資しないというのは業種や銘柄が一気に偏ります。

更に己の内規を守らなくてはいけないので、成長著しいバイオ銘柄
には投資出来ませんし(ただしアンジェスMGを除く)、
同じ様に株価の変化率の大きいネット系も大方無理でしょう。

まぁ、そこまで大魚を獲りに行く例との比較は極端としても、
疑問符満載なのが優待限定族の方で見られる次の様な例。

「何でもいいからとりあえず株主優待が出る銘柄で、
その枠の中において相対的に良さそうな成長株に集中投資」

正直これはよく解りません。少なくとも私には。
そんなテキトーな優待のもらえる株は必要な単元だけ買って、
他の優待の出ない成長株にお金を回したら良いと思うのですが。
だって、成長株の選択肢の絶対数が圧倒的に違いますから。

まぁ、こんな記事を書いても私を含めた優待族は
厳密な経済的合理性なんて追求はしてないので意味はありません。
それでも最近の相場においては見るに耐えない優待族の方を
散見する様になったので、自戒を込めてエントリしてみました。

最後はちゃぶ台をひっくり返して(UNCHともいう)お仕舞い。

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コメント

  1. ruinwalkers より:

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    株主優待制度自体、ほとんどの場合で最も発言権が小さいはずの単元株主に最も手厚いリターンを与えているもの(100株と1000株の場合では大抵の場合100株の方が優待利回りは高いし、単元株主全員に優待進呈、とかだと確実に最低単元株主が最も有利です)ですから、これは「1株1票」である株式会社制度において明らかな制度の歪みです。

    当然、本来の会社法上での条文にも載っているわけもないので、あくまで個々の会社が「おまけ」として行っているだけ、という建前で、多くは取締役会レベルの決議で実施されているというのが現状です。

    はじめは鉄道会社などが沿線の施設への招待という意味合いで切符などを配布したところから株主優待の歴史が始まっているように思いますが、いつの間にか既得権めいた代物として扱っている連中が(まぁワタシもですが)増えてきました。

    本文に書かれているように、コロワイドの系列やワイズなんかは明らかに優待で株価が保っていられる会社の典型でしょう。
    廃止なんかされたら株価は当然のように暴落でしょうが、それをもって「株主軽視だ!」とか叫びだすのが、多分なちゅさんが本文で述べられている「見るに耐えない一部の優待投資家」なんじゃないかと思います。

    私に言わせれば、もともと歪んだ制度に立脚した投資なんだから、そこをわきまえていればそこまで騒ぎたてたりはしないでしょう(コロをまともに分析すれば1単元以上持つのはありえんのは分かりますから、リスクの中身を分かった上で1単元優待目的で持つのはアリなんでしょうが・・・)。

    同じように、株主総会の席で「優待!優待!」と質問する株主(大抵の場合は財務の基本的なことも見ずに投資してそうな方です)もよく見かけますが、「私はああいう方と同じように見られているのかも・・・」とか思うと悲しくなりますね。

  2. ruinwalkers より:

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    そして優待銘柄ばかり見てると視野が狭くなるのはまさに私が直面してる問題と同じです。

    ただ、投下できる資金が限られている中で、財務と事業内容がまともな企業で、かつ優待のあるところを探してしまうんですが、そういう企業を買うだけで手持ち資金が一杯になってしまうんですね(最近のファンコミュの上昇で、ようやく優待株以外に回せそうな主力資金が確保できそうな予感がしていますが)。

    なので私のPFの優待銘柄は、「単に優待だけで株価を保てている企業ばかりではない」はず(リスク承知で1単元だけ持ってるのも当然混じってますが)なので、一般の優待投資家さんのPFとは内容がかなり違っていると思います。
    共立メンテナンスを複数単元持っている優待投資家さんを私はほとんど知りませんし、株価が底値圏にあったころのサムティを管理会社の手堅さに着目してリスクを取って保有した優待投資家もまた知りません。

    「なんだかんだ言ってお前も優待投資家だろ」という声が聞こえてきそうなので、上記のようなことはあまり書かないのですが、私やなちゅさんが思っているようなことを、まともな企業分析をした上で、手堅く生活を向上させながら投資を続けられるという見方で優待株を買っている「まともな優待投資家」は多かれ少なかれ同じ事を思っているんじゃないかと思います。

    と、いうようなことも東京でお会いした時に話したかったことの一つだったりするので、次回お会いした時にでもこの議題で話しましょうや。

  3. なちゅ より:

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    絶対に反応すると思ったーw

    「見るに耐えない」とは貴殿の認識と概ね相違ありません。広義では株主総会に議事に一切参加せずに、何社もお土産だけ貰って帰る人達も私に言わせれば一緒です。百歩譲ってそれはいいとしても、それを得意気にブログで公表したりするのも、個人的にはどうかなと思わざるを得ません。

    貴殿の様に考えた上でやってるなら問題ないと思いますし、現に私も優待が出る株がポートのほとんどを占めています。

    ただ下落相場にこそ強いものの、日経上昇相場にはついていけません。優待株をひとしきり買い集めた後、値幅を求めてネット株やバイオ株や不動産株に行って果たして美味しい状態で残っているのか・・・というのが私の危惧です。

    後は優待銘柄は総合利回りが良ければ、思考停止状態で買ってしまいますが、繰り返すと銘柄選択眼がどんどん失われる気がします。もちろんちゃんと調べて買うなら、話は別ですが。

    次回来京された時はぜひぜひ声かけてください。これは壮大かつ永遠のテーマですよw

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