優待族(風味)のヒミツ。

弊ブログ読者のみなさまは先刻ご承知かと思いますが、私は優待族でありながら、

優待品自体の話をさほどしません。“株ブログ村”の“株主優待カテゴリー”の新着

記事を上から順に読んでいったりすると、普通の優待族の方の記事は「A社からの

優待が今日届きました!」とか「B社優待券の消化のため、外食に行きました!」と

いった感じの記事の内容がポピュラーですが、私の場合は優待の写真をアップする

程度で、あとは業績に関するレビューをダラダラ書いていくスタイルを採っています。

 

そのため、「なちゅさんは優待族なんかさっさと辞めて、分析重視の成長株投資家

にでも移行したら?」的な趣旨のご指摘を各方面からいただくこともあるのですが、

その予定はありません。確かに以前よりは優待品や優待券それ自体への興味は

薄れてしまったのは事実ですが、もらった優待品(券)を期限内に使い切る程度に

優待族ですので、“優待族(風味)”を引き続き名乗らせていただきたいと思います。

このよくある上記ご指摘に関しては、自身でも「確かにそうだな」と思うことがあり、

優待品(券)自体が欲しいわけでもないのに、なぜこんなに優待株ばかりに拘泥

するのか考えてみたりもするのですが、やはりリーマンショックの経験が大きいと

思います。当時の私は信用取引2階建て上等のモメンタム株投資家()でしたので、

再起不能なほどのダメージを受け、退場寸前まで行きましたが、その時最後まで

信用保証金代用証券(※担保)としてある程度機能してくれたのが優待株でした。

 

リーマンショックの時は業績が伴っているような成長株でも徹底的に売りこまれ、

PERが5倍の成長株でも買う人はおらず(そもそも買い板がない)、高利回り銘柄

を売って換金しようにも、REITの利回りでも2桁はあって当然・・・といった修羅の

世界でしたので、とにかく現金の工面にはめちゃくちゃ苦労しました。そんな時に

まともな値段の買い板がそこそこあって、流動性が担保されたのが外食を中心

とする優待株であり、虎の子のこれらを処分していくことで、退場を回避しました。

当時は砂漠の中でやっと小さな池のあるオアシスに辿り着いたような気分であり、

単なる居酒屋銘柄にも、こんな使い方があったのかと感動したのを覚えています。

 

おそらくそういう経験が、良くも悪くも私の投資スタイルに大きく影響しているため、

優待株から離れられないのだと思います。言うまでもなく、優待株より手許に十分

な現金を持っておければよりベターなのですが、私の性格上なかなかそれは難し

いことがわかっているので、何時でも換金出来る「上りも下がりもしない」優待株を

ポジションとして取り込むことで、自分の中で有事への対応ということにしています。

 

・・ということで、私は表向きは優待族でありながら、アプローチが全く異なっている

ため、正面切って「優待族でーす!」と言うのも、本家優待族のみなさまの前では

何だか気遅れするので、優待族(風味)を自称させていただいている次第です。

味って何やねんって感じだと思いますが、実はそういう背景が隠れているのです。

 

*参考記事 2018-01-25 

優待銘柄における“プレミアム増資”への期待。

 

 

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コメント

  1. dateno より:

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    なちゅさん 興味深く拝見しています アベノ株高でニワカトウシ「家」が増えている昨今 貴殿のスタンスには同感します
    この世界 天国と地獄は紙一重(薄い紙はあっても神はいない)
    仮想通貨とホリエモンが出現したら一旦終了となりそうな気がするのですが

  2. なちゅ より:

    SECRET: 0
    PASS:
    datenoさん、コメントありがとうございます。

    ご興味をお持ちいただき有難うございます。たしかに最近は明らかに経験の少ない
    投資家さんが増えてきた気がします(売りの受け皿になって貰える点は助かりますが)

    たしかに天井圏では、今回の仮想通貨のようにシンボリックなことがあるのも
    事実なので、個人的にはそろそろ警戒し始めてもよい頃合かなと思ってます。

  3. REIKY より:

    SECRET: 0
    PASS:
    いつもお世話になります。

    私も優待株に偏ってから大きな負けはなくなり

    優待品を楽しむスタンスでした。

    所が昨今のブームなのか優待株と言えども乱高下して

    自分のキャパを超えているようで困惑します。

    値上がりすると売りたくなり走れメロスの心境ですが

    下手糞な自分が売ると必ず上がるので楽しくない。(笑)

    ただそれなりの利益があれば他の使い方も広がるし

    その優待が魅力なら利益で使えば良いですしね。

    それより自分にとって問題なのは優待品の消化です。

    基本自分で使えるものしか取ってないつもりですが

    銘柄の増加と共に期限迄に使い切れず人に使ってもらう
    ケースが出るようになりました。

    まあ喜んでくれればそれはそれで良いのですが

    何となく釈然とせず面白くありません。

    ぶっちゃけ自分が使わんなら意味ないと思う。(笑)

    桐谷さんの様な体力と性根があれば別ですが

    私には無理筋で使えない株は外しつつあります。

    金券は別として地方在住だとハンディもありますので

    以前こちらでも言われてましたが多額の交通費を使って
    優待券を使えば利回りは下るどころかマイナスです。

    合理主義者の自分にはありえない選択肢です。(笑)

    私も昨今は優待がないから選択肢にないスタンスを変え

    自分が行きたい銘柄は拘らないようにしています。

    あればラッキー位で優先順位が変わった気がします。

    長文恐縮。

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