売り時は誰も教えてくれない。

twitterやブログや株雑誌などで、凄腕投資家さん達が『自分では既にたんまり
仕込んでいる買い銘柄』を沢山教えてくれますが、こと売り時に関してわざわざ
教えてくれることは意外と少ないです。
確かにまだ騰がっているような株を「その銘柄、そろそろ売った方がいいよ」
とは心情的にも言いづらいですし、売りを勧めたその後に騰がってしまった場
合は逆に恨まれる可能性も高いですから、自ずとそんな動機はなくなります。
そのため、ネットで凄腕さん達から銘柄を教えて貰って(パクって)投資して、
運よく値上がりしたとしても、そこからは自分の頭を使って、売り時を探らな
くてはなりません。凄腕さん達は売るのもまたとても上手なので、売り切った
後に事後報告したり、わざわざ報告せずにこっそり売ったりされます。つまり
「買いの推奨(煽り)」と「売りの推奨」は必ずしもセットではないのです。
難しいのは、売ろうか売るまいか難しくて迷うような局面で、そういう時に相場
つきが急変したりすると、どうしていいのかわからなくなることです。他の誰か
をアテにして買っていた場合、その誰かが(自分のポジション調整に忙しくなる
などして)情報を発信してくれなくなると、売っていいのかどうかわからなくなり、
言葉を選ばずに言えば梯子を外されてしまった形となります。凄腕さん達とて、
我れ先に売りたい局面では『売りです』等とは口が裂けても言わないでしょう。
勿論、銘柄推奨する凄腕さん達は別に悪くないですし、凄腕さんの銘柄をパク
って投資するかどうかは果てしなく自己責任の世界ですが、せめて売り時くらい
は自分の頭で考えておくクセをつけた方がよいかと思います。既述の
とおり
有事の際の対応が甘くなる点もあるのですが、儲かっても金額のわりに
投資
の実力がつかないため、自身を過大評価しやすくなるのもネック
と言えます。

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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

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コメント

  1. 元中野民 より:

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    手持ちの株を分類しておいて、上げ相場からの反転の兆しが見えた際に分類毎にどうやってポジを畳んでいくかはシミュレーションしておいた方がいいでしょうね。凄腕さんの推奨などに依存して深追いしないことも大事だと思います。そもそも推奨だけで噴くような銘柄は短期目線に切り替えて噴いたとこで売ってしまうのが良い気がします。

  2. 池ちゃん より:

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    おはようございます。
    推奨銘柄は出遅れると高値掴みになるので怖いですね。
    情報の順番というものがあって、自分はどこら辺か?
    上がるかどうかは各自の判断で、推奨銘柄だから上がるとは限らない。
    様子を見ていると上がりだして焦ったりといろいろなことがありますね。
    儲けたり損をしたりの繰り返しだと時間の無駄になるので本当に難しいです。

    推奨の質も大事だと思います。5年後、10年後に成長する銘柄と今だけ儲かる限定的なもの。

    競馬の新聞と同じように予想する人は損をしない。

  3. なちゅ より:

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    元中野民さん、いつもコメントありがとうございます

    そうですね、ポジションをどう畳むかっていうのは意外と大事で、
    どの銘柄を買うのかばかりに目が向いている投資家さんが多いような気がします。

    逆に推奨なんかあったら売ることを考えねばなりませんね。仰る通り「噴き値売り」狙いが本線となります。

  4. なちゅ より:

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    池ちゃんさん、おはようございます。

    そうですね、推奨銘柄は出遅れると自分が出口になりますからね。
    まぁこの辺はご指摘の通り、大手証券会社がレポートを渡す順番と一緒ですねw

    質もそうですね。今ネットに溢れている推奨銘柄の類は、3ヶ月スパンとかであって
    投資というよりトレードに近いものだと思います。だから投資の時間軸を極限(1~2分)
    まで縮めた競馬と同じ・・・とする見方も、そんなに乱暴なたとえではないと思います。

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